【動画撮影初心者向け】動画の構図について サイズ・スペース・位置の決め方
こんにちは、宇野です。
この動画では、動画編集初心者向けに構図について解説します。
この動画を見ることによって、動画撮影を始めたばかりの方でもバランスの良い映像を撮ることができるようになりますので、ぜひ最後までご覧ください。
本題に入る前にお知らせがあります。
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それでは、動画の構図について解説していきます。
【動画撮影初心者向け】動画の構図について
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構図とは
まず、構図とは何なのか?ということから始めていきます。
簡単に言うと、構図とは被写体をどの大きさ、どの位置から撮るのかという構成のことです。
例えば、被写体が散歩していてその場所も含めて伝えたい場合と被写体の表情の変化を伝えたい場合では、被写体を映すサイズが変わってきます。
また、歩いている被写体を後ろから撮る場合と前から撮る場合では、与える印象が変わってきます。
このように、何を伝えたいのか…どのようなメッセージを伝えたいのかによって構図は変わってきます。
僕は、伝えたいことを正しく伝える為に動画を撮影する時に3つのことを意識して構図を決めます。
1つ目は、被写体をどの大きさで映すのかを決めます。
2つ目は、被写体以外のスペースをどのようにするのかを決めます。
そして3つ目は、被写体を配置する位置を決めます。
1つずつ解説していきます。
1:被写体の大きさ
人物を撮影するときは7つのサイズに分けることができます。
この7つのサイズをご紹介します。
ロングショット
1つ目は、ロングショットです。
被写体よりも背景が多くを占めているサイズです。
被写体がどこに居るのかなど場所を伝えることができるサイズです。一方で被写体の細かい動きや表情などは伝わらないサイズです。
フルフィギア
2つ目は、フルフィギアです。
被写体の足元から頭までを映したサイズです。
ロングショット程ではありませんが、被写体が居る場所が十分伝わるサイズです。被写体の服装や体格など容姿や全体の動きも伝わります。一方で、被写体の細かい動きや表情などは伝わりにくいサイズです。
ニーショット
3つ目は、ニーショットです。
被写体の膝から頭までを映したサイズです。
ロングショットやフルフィギア程ではありませんが、被写体が居る場所を伝えることができるサイズです。そして、被写体の服装や体格など容姿や全体の動きも伝わります。一方で、被写体の細かい動きや表情などはまだ伝わりにくいサイズです。
ウエストショット
4つ目は、ウエストショットです。
被写体の腰から頭までを映したサイズです。
被写体がいる場所を伝えることができます。また、被写体の服装や体格など容姿や全体の動きも伝わりますし、細かい動きや表情なども伝えることができるサイズです。万能的で使いやすいサイズと言えます。
バストショット
5つ目は、バストショットです。
被写体の胸から頭までを映したサイズです。
このサイズも被写体がいる場所、被写体の服装や体格など容姿や全体の動き、細かい動きや表情を伝えることができるサイズです。ウエストショット同様に万能的で使いやすいサイズと言えます。
ショルダーショット
6つ目は、ショルダーショットです。
被写体の肩から頭までを映したサイズです。
このサイズになってくると、場所を伝えるのは難しくなります。また、被写体の全体的な容姿や大きな動きも伝わりません。一方で、細かい仕草や表情はより伝わるサイズです。
クローズショット
7つ目は、クローズショットです。
被写体の「顔」や「目元」「足元」「指先」など一部分にグッと寄ったサイズです。
被写体の居る場所や容姿、動きは全く伝えることができませんが、ほんの少しの仕草や感情の変化を伝えることができるサイズです。ここに注目して欲しいという場面で使うサイズです。
以上7つのサイズが基本となります。
そして、この7つのサイズを3つのグループに分けて撮影することで、一気に動画がプロっぽくなります。
ロングサイズ
まず、被写体だけではなく、被写体がどこに居るのかなど背景がハッキリわかる「ロングショット」「フルフィギア」「ニーショット」の3つのサイズを1つのグループにして、これを「ロングサイズ」とします。
ミディアムサイズ
次に被写体の居る場所も伝わり動きや表情も伝わる万能的な「ウエストショット」と「バストショット」の2つをグループにして、これを「ミディアムサイズ」とします。
アップサイズ
そして、細かい仕草や表情の変化が伝わる「ショルダーショット」と「クローズショット」の2つのサイズを「アップサイズ」とします。
これら3つのサイズの映像を撮り繋げることでストーリーができ伝わりやすい動画になります。
2:スペースの活用
被写体をどのサイズで撮るのかは大切なことなのですが…それと同じくらい大切なのが、被写体以外の部分、背景となるスペースをどうするのか…ということです。
当たり前ですが人は縦長です。
それに対して、映像は基本的に横長のワイド画面で撮影をしますので、被写体を撮影しても必ずスペースができます。
このスペースを埋めようとすると、全てのカットをショルダーショットかクローズショットのアップサイズにしなければならなくなります。
ショルダーショットやクローズショットのアップサイズは、注目して欲しいという場面で使うサイズです。このサイズばかりで撮ってしまうと、何を伝えたいのか…何を注目させたいのか分からない単調でつまらない映像になってしまいます。
なので、スペースを埋めようとするのではなくスペースをどのように活かすのかが重要になってきます。
ロングサイズの場合は、被写体以外の背景も伝えるという目的があるので、スペースを見てすぐにどこに居るのか、どんな所なのかが分かるようにします。
アップサイズは、背景を見せないサイズなのでスペースが目立たないのですが、問題はミディアムサイズです。
ミディアムサイズは、バランス的に使い勝手が良いサイズですが、被写体とスペースが同じくらいの比率になるのでスペースの使い方が難しいサイズです。
僕の場合、ミディアムサイズで被写体に注目してもらいたい時は、なるべく背景を無機質にするようにしています。
または、背景をぼかし被写体が際立つようにしています。
場所もしっかり伝えたい場合は、印象的なモノをスペースに映すようにします。
そうすれば、被写体だけではなくスペースにも目がいくので、情景などをイメージしてもらえるようになります。
しかし、この時は必ず前のカットか次のカットにロングサイズの映像を入れるようにしています。
3:被写体の位置
被写体をどのサイズで撮影するのかを決めスペースをどのように活用するのかを決めたら、被写体をどの位置に配置するのかを考えます。
その為に、カメラのモニターにグリッドを表示させます。
グリッドを表示させると、モニターに縦に2本、横に2本の線が入ります。
この線を目安にして被写体の位置を決めます。
では、基本となる構図を2つご紹介します。
三分割構図
1つ目は三分割構図です。
三分割構図は大きな失敗を防ぐことができるので、動画撮影初心者におすすめの構図です。
グリッドの縦の線と重なるように被写体を配置し、縦と横の線が交わる4つの頂点のどこかに被写体の顔を合わせます。
ここでは、左側の縦線に被写体を配置し縦と横の線が交わる部分に被写体の顔を合わせてます。すると、進行方向、目線の先にスペースができます。
被写体が歩いているこのカットは、進行方向にスペースがあるので自然に感じると思います。
今度は、右の縦線に被写体を配置して縦と横の線が交わる部分に被写体の顔を合わせます。
左側にスペースができますが目線の先が空いているので違和感はないと思います。
このように、三分割構図は進行方向や目線の先にスペースを作った方がバランスが良くなります。
日の丸構図
2つ目は日の丸構図です。
日の丸構図は、被写体を中央に配置する最も使いやすい構図です。
右の縦線と左の縦線の間に被写体を配置します。
すると、左右両方にスペースができます。
この左右のスペースがほとんど対象になっていれば、被写体に視線がいきスペースは注目されず、バランスが良く違和感のない映像になります。
歩く被写体を横から撮影すると進行方向と後ろにスペースができます。
スペースとなっている背景も被写体と同じように動くので、三分割構図の時よりも疾走感や臨場感が出ます。
まとめ
はい、この動画では、動画編集初心者向けに構図について解説しました。
伝えたいことを正しく伝える為に、
- 被写体の大きさ
- スペースをどのように活かすのか
- 被写体を配置する位置
これら3つからより良い構図を決めてみてください。
このYouTubeチャンネルでは、動画制作初心者向けに動画撮影や動画編集などの情報をお届けしています。
参考になったと思っていただけたら高評価やチャンネル登録していただけると嬉しく思います。
最後までありがとうございます。
それではまた次回!
PS:
合わせてこちらの動画【動画撮影基礎】日常をシネマティックにする動画撮影の7つのポイントを観ると、より動画撮影の基礎を理解できます。
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